ここでは、土地活用の観点からアパート経営と物流施設経営を比較しています。それぞれのメリット、デメリットを把握していくことで、どう運用すれば利益が得られるのかという判断の一助にしていただければと思います。
物流施設とは、それまで物を保管していた「倉庫」が、時代の流れに応じてさまざまな機能を備えるようになった場所。具体的には、物品の保管をはじめ、迅速なピッキング機能、切り分けや梱包といった物流加工の作業、さらに発送までを行える場所のことです。
近年、倉庫自体の数は減少しているものの、床面積の大きい大型施設が増えてきており、同時にハイテク化もすさまじい早さで進んでいます。その背景には、急速に普及してきているネット通販の存在が挙げられます。スピードが売りのネット通販の場合、受注から発送までをよりスムーズに行う必要があるため、すべての機能を一箇所に集約して効率化を図るところが増えているのです。
これはAmazonに代表される通販大手のみならず、中小企業でも例外ではありません。これからますますネット通販の割合が増えていくにあたって、物流施設のニーズも増えていくことが予想されます。
郊外に広大な土地があるということであれば、物流倉庫としての活用を検討してみるのもいいのではないでしょうか。
ここでは、物流施設が土地活用においてどのようなメリットがあるかを紹介していきます。
駅から遠い、幹線道路沿いといった土地は、アパートなどの住居として利用するにはあまり人気がありませんが、物流施設として使うのであれば、そのデメリットはメリットへと裏返ります。道路に近いことで発送がスムーズに行われますし、スーパーなどの施設がなくても何ら不便はありません。
また、もし近隣に住居がないのであれば、住民トラブルなども心配する必要はないでしょう。他の用途では活用が難しい土地であっても、物流施設としてならば、有効に活用できる可能性があります。
土地を物流施設として運用する場合、取引先はほぼ間違いなく企業となります。個人と比べて社会的に信用があり、トラブルなどの危険性も少ないため、取引相手としては安心できる存在です。賃料の回収や管理の面においては、トラブルについて心配する必要はないでしょう。
物流施設を借りるようなニーズを求めている企業を探すのは、個人では非常に難しいものです。莫大な資金が動く事業となるため、相手とのニーズが合致した上で、しっかりと話を詰めて契約へと進めていかなくてはいけません。
また、タイミングも重要になるでしょう。取引先を探す際は、事業計画段階からの物流施設開発について豊富な経験を持つ不動産会社などと組むようにしましょう。
また、可能であれば複数の事業者と相談し、過去の実績などを見定めていくことも大切です。
物流業界は現在、変革の最中にあります。これからますます大きく動いていく可能性もあり、場合によっては契約した業者の経営悪化などで撤退、あるいはさらなる大きな物流施設を求めて移転する、ということも考えられます。
物流施設については、非常に大がかりなプロジェクトとして進めていく必要があります。そうした経験のある不動産業者はそれほど多くはないですし、取引先としても、しっかりとした経営ビジョンを持った物流会社に限られてきます。ただ、そうした諸条件をクリアできるのであれば、土地活用の方法として物流施設を作るというのは非常に大きなメリットが期待できます。
もちろん、それらは足場となる土地があっての話です。駅から遠くて生活施設も少なく、広大な土地があり、物流会社との折衝がうまくいくのであれば物流姿勢をおすすめしますし、賃貸での需要が見込めそうな立地の場合は、アパート経営を検討してみてもいいのではないでしょうか。
いずれにせよ、まず大事になるのは情報収集です。自分の力だけでは限界がありますので、専門業者を頼り、いろいろなアドバイスをもらいながら進めていくようにしてください。
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